建売を直売で購入する場合のデメリット、メリットとは?
直売と直売ではない場合の違いは何があるのかな?
こういった疑問に答えます。
僕の経歴の載せておきます。
・200件以上の土地の仕入れや販売契約に関わる
・店舗責任者を2年ほど
そんな僕が解説していきます。
直売の際のメリット、デメリットをまとめました。
【メリット】
②仲介を挟まないので、仲介手数料の支払いが無い為、お金を浮かす事ができる
③売主と直でやり取りができるので、意図が伝わりやすい
【デメリット】
②不動産に対しての知識がないと気付けない部分がある(相場の吟味、売主の説明通りの建物なのかどうか)
③契約書のひな形はどこの建売も同じだが、第3者から見た視点での補足がない。とくに特約部分。
④銀行へのローン等の手続きを自分でやることになる。
※仲介会社によって付き合いのある銀行や担当の人がいる為、仲介業者を通すことによって審査や手続き関係もスムーズに進む
⑤仲介業者は物件探しのプロ、自分の希望の物件を探すのに時間が掛かる。
⑥売主が直接販売に対して不慣れな場合には契約までに時間がかかる。
その他:売主が不動産業者及び仲介業もやっている場合、自社の不動産に斡旋して案内してくる可能性がある。
メリット、デメリットまとめ
売主から直接購入する場合には、良い面はかなり少ないです。仲介業者が無くならない、仲介会社が多く存在するのには必要な業務で利用する人は必ずいるという事でしょう。
建売は建売の専門、仲介は仲介の専門とそれぞれの専門分野の知識を持っている人で役割分担するからこそ契約も問題なく円滑に進んでいきます。大きな買い物になるので、失敗もしたくないですし、皆が早く安全に自分の購入した家に住みたいと思う所ではないでしょうか。
特に直売の場合(仲介を挟まないで契約する場合)のデメリットの部分が多くあります。自分の条件に合う物件を早く見つけたい、問題なく契約を終えたいと思うのであればリスク回避も兼ねて仲介業者を通した契約にすることをおすすめします。
その他自社物件に斡旋して案内する件に関して
絶対ではないですが、売主と仲介業者との間には媒介契約を結んで販売活動をしている仲介業者もいますし、売主が建売業者で自社で仲介業者を抱えている所もあります。売主が建売業者で自社で仲介業者を抱えている場合には、当然ですが他社で出している建売よりも自社の建売の方が特徴や良い点に関してもよく理解しているでしょう。
成約した場合の報酬も仲介手数料の中から何パーセントという出し方ではなく、歩合制度で報酬を確定していたり、+α報酬が支払われている事も多いでしょう。不動産となると完全歩合で報酬が支払われている所も珍しくないです。となると、どうしても自社の建売に案内し、成約させた方が他社の建売を案内して成約した場合よりも効率良く収入を得る事ができるので、自社の建売に斡旋して案内してくることが考えられます。
自社物件の不動産に斡旋してくる実体験
これは過去に僕が建売の不動産会社に勤めていた時に、売主が建売業者で仲介業もやっている「A」という会社が、僕が勤めていた会社の建売を「回し」に使い、自社の建売に斡旋して案内していた事がありました。なぜわかったかというと、とてもお付き合いのある仲介業者さんに現地販売会をやって頂いていた際にその「A」という会社が自社物件に斡旋していたのを教えてくれたからです。
「回し」は自分達の不動産を良く見せる為に他社で販売している建売を悪く言ったりする事です。例えば、「ここの不動産屋が値下げをしているのは施工に問題があり、値下げをしている」、「なかなか売れないのには過去にこういうことがあったから」とあること、無い事をでっち上げたりすることです。
もっと酷い仲介業者だと販売している建売のエリア(大田区池上4丁目など)が被っていて、競合となっている場合には、販売促進の為に立てている看板や旗を抜いて目立たない様にする所もあったりしました。
稀なケースですが、そういう所もあります。仲介業者を選ぶ際には名前が売れているからという理由だけではなく、「自分の探している条件に合う物件を探してくれる仲介業者」に依頼するようにしましょう。
もし、なんか変だなと思ったらここまでお願いしているのに悪いなと思わずに直ぐに他の仲介、不動産屋を当たるようにしましょう。
直売と直売ではない場合の違いは?
一番の違いは「仲介手数料の支払いがあるか、無いか」の違いです。例えば4000万円の建売の購入を検討しているとすると、
4000万円(売買価格)×3%+6万円+1.1%(税率)
=138万円6000円
これが買主が仲介業者に支払う仲介手数料の限度額になります。仲介業者によっては手数料半額や無料の所もあるので仲介手数料の金額が高いと感じるのであれば手数料半額や無料の所を選ぶと良いと思います。
その他の違いについては、デメリットの②で書いた「不動産に対しての知識がないと気付けないものがある」という点でしょう。
例えば、「隣地からの越境物に対しての覚書に関して」
などです。
隣地の建物の軒の越境があり、購入予定の物件の所まで空中越境していたとします。この場合、建物を建てる際に使用できる建築有効面積(敷地面積)として参入ができない、除かないといけないというルールがあります。
越境面積を測量士に測量してもらい、敷地面積から除いている。また、「隣地の建物の再建築の際に越境物を取り除く旨の覚書」を取得していることが一般的な対応方法ですが、このことを知らずに覚書も取得していない、越境面積を除いて建築面積を算定せずに建築確認を取得している場合には「違反建築」となってしまいます。
越境物の処理方法をきちんと行っていない状態で建築されて購入してしまった場合に、もし自分が売却を考えて相談に行った際には資産価値として落ちてしまいます。基本的には売主との交渉を円滑に進めてくれたりするのが仲介の役割ですが、仲介の方で越境に関して気付いて覚書の有無について売主に確認してくれたりすることでリスクを減らすことができるでしょう。
僕の結論としては、直売で契約せずに仲介業者を通して契約した方が良いと思います。一生に一回になるかもしれない大きな買い物になると思うので、失敗したくないと思うのであれば仲介手数料を削減せずに最初から仲介を通して物件を探しましょう。
ということで、今回は以上となります。最後まで、見て頂き有難う御座いました。