デイサービスの目的と仕事内容【初心者向け】
こんにちは。Genです。今回は、デイサービスへの転職、就職を考えている人向けに記事を書きました。
デイサービスというとかなり過酷な仕事の様に感じられますが、あまりそうではないです。勿論、利用者さんの介護度合いなどに寄ってサポートをかなり必要とする方もいますが、施設に寄ってまちまちだったりします。
本記事では介護度で言うと1~2位のある程度トイレなども自分でできる様な施設に勤務や転職を考えている方向けに書いています。
では、早速解説していきます。
目次
②デイサービスの一日のスケジュールは?
⓷デイサービスの仕事を始めてみようと思うけど、仕事内容は何をするのかな?
④資格や経験がないけど大丈夫かな?
①デイサービスの目的
デイサービスの目的は「利用者さんの家族の負担を軽減し、利用者さんに安全に過ごしてもらう事」です。
デイサービスの場所によっては、利用者間でのコミュニケーションが多い所、外出などのイベントを取り入れている所、リハビリに力を入れている所など様々ありますが、前提として「ご家族の負担の軽減と利用者さんと安全に過ごす事」が目的です。
ご老人になるとトイレに行くのも、服を着る動作一つ取っても容易ではなくなります。いつまでも健康で自分の力でなんでもできれば良いですが、認知症などの症状も出てきてしまうと日常の動作はより困難となり、ご自身でのコントロールは難しくなります。
デイサービスに来てもらい、人との繋がりを感じ、会話するだけでも機嫌が良くなったり、食事が進んだり、明るくなったり、認知症の進行が遅れたりと良い影響が出たりします。
もっと症状が悪化すると有料老人ホームに移動することもあります。極力ご家族としては最後の最後まで一緒にいる時間を増やしてあげたい、思い出を作ってあげたい、元気でいてもらいたいとの想いでデイサービスを選んで入所されます。
そのサポートをするのが、ヘルパーさんであり、介護職の仕事になってきます。
②デイサービスの一日のスケジュール
9:10:検温
9:30:順次入浴、入らない人は娯楽タイム
10:00:機能訓練などの体操及び脳トレ
11:30:カラオケ
12:00:昼食
12:30:片付け
13:00:娯楽
15:00:おやつ
15:30:娯楽
17:00:帰宅
大体こんな感じのスケジュールです。デイサービスで寝泊まりをしている利用者さんがいると9時より前の動きもありますが、夜勤の方が対応して頂いています。夜勤の動きとしてはベットメイキング、トイレ介助、見張りが主です。夜中に移設を抜け出したりしない様に起きて見張ります。
次にそれぞれの時間で行う事や注意点などを解説していきます。
③デイサービス勤務時の仕事の内容
来所
靴の履き替えを手伝ったり、フロアに誘導したりします。靴の履き替えの際に足腰が悪い利用者さんは座ってもらって履き替えたりしてもらい、転倒しない様にサポートしていきます。
また、来たタイミングで連絡ノートなどバッグに入っているものは出しておき、手洗い・うがいを行ってもらいます。トイレに行きたい人は行ってもらったりします。
玄関を開けたり締めたりするので、利用者さんが勝手に脱走しないか見ておく必要があります。
検温
来たタイミングでお茶などを飲んでもらい落ち着いた後に検温を行います。検温は一日2回。来た時と帰る時の2回はかります。
歩いてきて直ぐだと心拍数も高かったりするので、一旦お茶などを飲んで落ち着いてもらいます。このタイミングで血圧や脈拍が高いと図り直しをしたりします。
あまり高すぎると入浴ができなくなったり、病院に行ってもらったりする事もあるので、数値には注意が必要です。家庭用の血圧計だと、上は115-124、下は75位の数値になっていると少し高いと思っておいた方が良いです。
e-ヘルスネット引用
入浴、入らない人は娯楽タイム
デイサービスでは入浴を行う利用者さんもいますので、夏場はシャワー、冬場は湯船につかってもらいます。夏場はシャワーのみなのかはそのデイサービスによると思いますが、暑いので一般的にはシャワーで済ませる所が多いでしょう。
基本的には一緒に入って背中を流したり、頭を洗ったりします。体が硬い場合には足を洗ってあげたりもします。お風呂場は滑りやすく転倒のリクスも高いので、足腰がしっかりしている利用者さんでもサポートを必ずして入浴させましょう。
娯楽タイムは利用者さん同士で話してもらったり、マージャンをしたり、オセロをしたりコミュニケーションをとにかく取ってもらうように心がけます。
何もしていない人がいない様にパズルをやってもらったり、なぞなぞをしたりなんでも良いので、とにかく楽しんでもらえるようにします。
娯楽を通じて利用者さん同士で自然と会話が促されるとより良いです。
機能訓練などの体操及び脳トレ
基本的に利用者さんは外出が出来ません。安全面から考えても認知症が進行してしまうと迷子になってしまったり、急にあっちこっち行ってしまったりするので、外にはなかなか出られないと考えた方が良いです。
なので、運動をする時間としてはこの時間が一番重要と言えます。必要な運動量をここで補い筋力低下を防いだり、認知症予防の脳トレなども行っていきたい所です。
皆で一緒にできる様な運動、例えばラジオ体操などは大体の人は知っていますし、ハードルも低いので取り組み易いです。
脳トレは簡単な内容だと利用者さんに足でジャンケンをして勝ってもらう、負けてもらう動作が良いでしょう。動きも簡単です。段々とスピードアップするとより脳への刺激も強くなるので、簡単にできて運動にも繋がるので良いです。
カラオケ
ストレス解消や歌の練習や宴会の2次会などで使用することが多いですが、ご老人相手の場合には「口腔体操」の目的で使用します。
年輩になるにつれて人との会話も少なくなり、声を発する機会が減ります。その為、カラオケなどで声を出し、口を動かすことで「唾液の分泌」を促し、食欲を上げる効果を狙ってカラオケを使用します。
また、音程を取る、リズムを取る、腹筋を使って声を出すというのはかなり脳への効果が高いです。
自然と利用者さん同士で会話してくれるような事があれば問題ないですが、全ての利用者さんに満遍なく会話をしてもらうのはなかなか至難の業です。
カラオケであれば歌を流して自分の知っている歌があれば自然と歌を歌います。好きな歌であればより声も大きく出して歌ってくれます。
昼食
誤飲などに気にしながら全員で一斉に摂ってもらいます。利用者さんに寄っては箸が使えなかったりするので、そういった利用者さんはスプーンなどを用意して食事を摂ってもらいます。
水分を摂りながら食事をしてもらい、食事全般のサポートを行います。栄養バランスを考えた食事内容で基本的には作ってもらっていますので、全部食してもらった方が良いです。
好き嫌いなどありますが、出来るだけ全部食べてもらいます。
薬介助
薬の投与が必要な利用者さんに行う。決められた時間に決められた量の薬を用意して、時間にしっかり飲ませ記録を行います。
忘れた場合には体調に影響してしまうので、しっかり飲み込んだかどうかを確認、チェックしていきます。
口腔ケア(歯磨き)
食事後に必ず歯磨きを行います。ご老人になると虫歯一つできても治療は困難です。麻酔をしたりするのも、抜歯をするのもかなりの体力を使います。
極力今ある歯を大切にしてもらえるように念入りに歯磨きを行います。ご自分でできない場合にはサポートを行います。入れ歯の場合も同様です。入れ歯も虫歯になるので、きちんと手入れをしないと壊れてしまいます。
散歩
利用者さんを連れて近くの公園や施設の周りなど、利用者さんの体力、体の状態に合わせて一緒に散歩に行きます。ご自身で歩ける方、多少のサポートで歩ける方が主になってきますが、運動がてら散歩に行きます。
基本的に施設で寝泊まりをしている利用者さんは外の光を浴びることはほぼないので、散歩に行くのは貴重な時間になります。足腰が弱っている利用者さんは転倒に十分に注意します。
おやつ
おやつの準備及び食事介助を行います。昼食時と同様に誤飲などに注意して介助を行います。
行動表のチェック
娯楽は何をしていたのか、誰と会話していたのか、体調はどういう状態だったのかなどを記録していきます。蚊に刺されている、腫れがある、打撲、あざがあるなど伝達事項として記録し、家族やケアマネージャーに知らせたりします。
排便が何回、排尿が何回行ったかなども記入していきます。
水分量のチェック
認知症が進行してしまうと、自分が喉が渇いているのか、水分を摂ったのか覚えていない、感覚として分からなくなってくる為、どのくらいの水分を摂取したのか記録する必要があります。
多い分には問題ないが、少ない場合には尿の量にも影響が出てしまう。冬場でも脱水症状となる場合もある。
1日の水分量の基準:約2.5リットル
例:成人男性で体重60㎏の場合60%は水分の為、36㎏は水分。
1日の水分摂取量
食事:1.0リットル
体内で作られる水:0.3リットル
飲み水:1.2リットル
1日の水分排出量
尿・便:1.6リットル
呼吸や汗:0.9リットル
とされています。飲み水単体で考えると一日1.2リットル摂取すれば良いという事になります。
帰宅
忘れ物が無い様にバックに持ち帰るものを入れて、連絡ノートなど家族の方への引継ぎ報告が必要なものを入れて準備します。
靴の履き替えなどで転倒しない様にサポートと見張りをします。
デイサービス勤務に知識や経験は必須か
結論無くても問題ないです。僕も最初は有りませんでしたし、やりながら覚えていきました。知識や経験よりも「周りへの気遣い」「配慮」「思いやり」「現場対応ができる」人が向いていると思います。
デイサービスは型にはまる動きよりも現場で臨機応変な動きが求められます。例えば、急におしっこを漏らしてしまった、転倒してしまったということがあります。
なので、「思いやり」や「配慮」ができ、「周りに目配せができる人」が向いているでしょう。
最後に、デイサービスは敷居が低くやりやすい仕事ではあると思いますが、その分利用者さんの相手をしたり、転倒しないか、体調が悪くなっていないかなど気を配ったりと気が抜けない仕事でもあります。
会話が通じないなんてことはよくありますし、耳が遠いので常に声を張って会話をしたりします。
そういった事に抵抗なく出来る、体力もあるという方はデイサービス勤務は向いていると思います。
今回は以上となります。最後まで見て頂き有難う御座います。